MOS(Microsoft Office Specialist)とは、マイクロソフトオフィス製品の操作スキルを証明できる資格です。比較的取得しやすい人気の資格ですが、履歴書には正しく記載しなければなりません。この記事では、MOSの履歴書への正しい書き方やポイント、具体的な表記例、取得方法などを解説します。
履歴書へのMOSの書き方は?
履歴書にMOSを記載する場合、いくつか注意点があります。以下に挙げる5つのポイントを押さえたうえで記載しましょう。
資格欄の基本ルールを守る
履歴書の資格欄は資格を取得した年、月および免許・資格の欄があります。年月は西暦と和暦のどちらを用いてもかまいませんが、どちらか一方に統一するようにしましょう。免許・資格の欄には正式名称と、資格の場合は「合格」免許の場合は「取得」と記載することが一般的です。人事担当者が分かるように、資格名は略さず正式名称で書いてください。
MOSを正式名で書く
MOSの正式名称は「Microsoft Office Specialist」です。履歴書の資格欄に書く際は、必ず正式名称を使いましょう。カタカナ表記で「マイクロソフトオフィススペシャリスト」と記載してもかまいません。一般的には「MOS」と略して呼ばれるケースが多いですが、略称は履歴書には不向きです。
科目とバージョンを書く
MOSにはExcelとWord、PowerPoint、OutlookおよびAccessの5科目があります。科目は基本的にカタカナ表記を避け、英語表記で記載するようにしてください。さらにリリース順にバージョンがあり、資格としてもそれぞれ分かれています。バージョンは2024年時点で「365」と「2019」「2016」の3種類です。
取得したMOSのレベルも書く
MOSのなかでもWordとExcelには、一般レベルと上級レベルの違いもあります。上級レベルは「エキスパート」と呼ばれ、履歴書にもエキスパートの表記が必要です。英語表記で書く場合は「Expert」と記載してください。履歴書の欄には「名称+科目・バージョン+レベル」の順で書きます。
認定証に記載の年月で書く
MOSは試験終了後にスコアレポートが発行されます。合格した場合スコアレポートには合格した年月日が記載されているため、履歴書への記載もその通りに書きましょう。ただし、他の資格と西暦・和暦が混在しないよう注意する必要があります。複数の科目やバージョンを有している場合は、すべて記載してかまいません。取得年月が古いものから順に書いていくとよいでしょう。
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履歴書にMOSを記載する場合の書き方例
履歴書にMOSを記載する場合の具体的な書き方について、正しい書き方例と誤った書き方例を見ていきましょう。
MOSの正しい書き方例
ここまで解説してきたMOSの書き方を踏まえ具体例は以下の通りです。
- 令和6年4月 Microsoft Office Specialist Excel 365 合格
- 2024年4月 Microsoft Office Specialist Word 2019 合格
- 2024年4月 Microsoft Office Specialist Access 2019 Expert 合格
- 令和6年4月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Outlook 2019 合格
- 2024年4月 マイクロソフト オフィス スペシャリスト Word 365 合格
MOSの誤った書き方例
以下は誤った書き方の例です。間違いやすいポイントを押さえておきましょう。
- 令和6年5月 Microsoft Office Specialist Excel 合格
(バージョンが抜けています) - 2024年 マイクロソフト オフィス スペシャリスト 2019 合格
(科目が抜けています) - 2024年 MOS Excel 2019 合格
(略称はおすすめしません。正式名称で書いてください)
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旧バージョンのMOSの書き方
旧バージョンのMOS資格も、書き方は現行のバージョンと同じです。「〇年〇月Microsoft Office Specialist Excel 2013 合格」のように記載してください。ただ、Officeツールを導入している企業でも、多くは最新バージョンを採用しています。
旧バージョンはスキルのアピールとしては弱く、評価にはつながりにくいかもしれません。可能であれば、最新バージョンを取得したうえで記載したほうがよいでしょう。
履歴書にMOSを書く際のポイント
書き方以外にも、いくつかMOSを履歴書に記載する際のポイントがあります。以下の4点にも注意してください。
応募する企業の職種に注意する
企業によっては、MOSを履歴書に記載しても効果がないケースもあります。たとえば、Officeツールを導入していない企業や、そもそもパソコンをほとんど使わない企業なら、MOSを持っていても意味がないからです。
また、システムエンジニアのような高度なITスキルを求められる職種では、レベルが低いと判断される可能性もあります。MOSがアピールとして役立つ資格かどうか判断が必要です。
エキスパートでなくても記載していい
上級レベルのエキスパートを取得しておらず、一般レベルしか持っていなくても、履歴書に記載して問題ありません。MOSはパソコンのスキルを証明する資格であるため、一般レベルのMOSでも業務に役立つ資格として有利になることがあります。ただし、エキスパートレベルが求められる職場では、適さないケースもあるため注意してください。
複数MOSを持っているならすべて記載する
複数の科目やバージョンを取得している場合は、すべて記載してかまいません。同じバージョンで複数の科目を取得しているケースなら「Microsoft Office Specialist Excel・Word 365 合格」のように、同列に記載しましょう。バージョンが異なる場合は分けて書きます。ただし、一般レベルと上級レベルを両方持っている場合は、「エキスパート」のみの記載で問題ありません。
上位資格を有しているなら書かなくてもいい
MOSを持っていたとしても、同じようなカテゴリーの資格を複数取得している場合は、MOSを書く必要がないこともあります。MOSは比較的取得しやすい資格だということもあり、見劣りしてしまう可能性があるからです。MOSより高いレベルのIT関連資格を持っているのなら、高いほうの資格を優先して記載しましょう。
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MOSは履歴書に書いても問題ない?
そもそも、MOSの資格は履歴書に書いてアピールになるのでしょうか。以下の2点を踏まえて検討してください。
パソコンスキルの証明になる
MOSは世界的に普及しているOfficeツールのスキルや知識を測る資格です。パソコンスキルを求める企業は多く、MOSは基礎的なパソコンスキルの一環として捉えられています。特に面接のみ実施する企業の場合、パソコンスキルを確認する方法がありません。資格の有無で判断できるため、パソコンスキルの証明として履歴書に記載して問題ないでしょう。
応募先によっては強みになる
Officeツールを日常的に使う職場や、最低限のパソコンスキルを必要とする職場では、MOSを持っていることがアピールポイントになります。また、MOS資格をリスキリングの1つとして活用する企業も増えてきました。履歴書に記載していればパソコンスキルの証明になるのはもちろん、勉強への意欲や姿勢があることも示せます。
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MOS資格を取得する方法とは
ここからは、MOS資格を取得するにはどうすればいいのか、受験資格と申し込み方法、受験方法を解説します。
受験資格は特になし
MOSには特に受験資格がなく、誰でも資格を取得できます。未成年の場合は保護者の同意が必要ですが、国籍や性別、実務経験なども問われません。ただし、同じ科目を再度受験したい場合は、最後の受験から24時間、3回目以降は48時間あける必要があります。レベルによる受験資格もないため、最初からエキスパートに挑戦することも可能です。
オンライン上で申し込める
MOSの全国一斉試験は毎月1~2回のペースで実施されています。学習レベルに合わせて受験日を選べるため、挑戦しやすいでしょう。全国各地に約30か所会場があり、最寄りの会場を選択して受験することが可能です。全国一斉試験は、MOSの公式ホームページからオンラインで申し込めます。支払方法はクレジットカードまたは受験チケットです。
パソコン教室などで受験できる
全国一斉試験のほかにも、認定を受けたパソコン教室などで実施する随時試験での受験も可能です。試験の日時は各会場が設定していますが、ほぼ毎日行われているため、より柔軟に試験日を選択できます。パソコン教室によっては、試験対策講座を実施しているケースもあり、通学して環境に慣れてから試験に挑戦することもできるでしょう。申し込みは各受験会場でできます。
MOSはマイクロソフトオフィス製品のスキルを証明できる資格です。WordやExcelをはじめとした5つの科目、複数のバージョンとレベルがあります。パソコンスキルを必要とする職場は多いため、MOSを取得していることで有利に働くこともあるでしょう。
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