「パソコン教室ISA」ライターチームです。
スキルアップを目的として、Linuxディストリビューションのubuntuの利用を検討している人もいるでしょう。
本記事では、UbuntuについてLinuxとの違いや特徴、使い方を初心者向けに解説します。また、UbuntuとLinuxのコマンドの違いやUbuntuを使うメリット、インストール方法も紹介しています。
UbuntuとLinuxの概要
まずは、UbuntuとLinuxの概要を解説します。
Ubuntuとは
Ubuntuは、「誰にでも使いやすいOS」をコンセプトに、2004年に開発されたLinux系OSです。コミュニティにより開発されているオペレーティングシステムですが、無償提供されており、ライセンス料は不要です。そのため、誰でもダウンロードするだけで、ノートパソコンやデスクトップ、サーバーに利用できます。
また、Ubuntuにはメールソフトから、サーバーソフトウェアやプログラミングツールまで、さまざまなソフトウェアが含まれているのも特徴です。
Linuxとは
Linuxとは、1991年にリーナス・トーバルズ氏が開発したOSです。なお、Linuxとは一般的にLinuxディストリビューションを指します。Linuxはオープンソースソフトウェア(OSS)のため、無償で利用できるほか、世界中にソースコードが公開されています。
UbuntuとLinuxの違い
Linuxは、OSの中核である「カーネル」と呼ばれるものです。そのカーネルに複数のソフトウェアが追加されて、1つのOSとなっているものがUbuntuをはじめとする「ディストリビューション」です。
Linuxは、ディストリビューションが豊富で、大まかにRedHat系、Debian系、Slackware系の3つに分類されます。Ubuntuは、Debian系OSに属します。
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Ubuntuの特徴
ここからは、Debian系OSに分類されるUbuntuの特徴を解説します。
日本語に対応
Ubuntuは多くの国に普及しているため、多言語に対応しています。日本向けには、2005年にUbuntu Japan Teamという団体が発足しており、日本語環境に対応しているパッケージが配布されました。
また、日本語サポートや、仕様方法やトラブル対応などの情報が提供されており、日本のユーザーも利用しやすいとされています。
操作性が高い
Linuxは、CLIと呼ばれるコマンドベースで操作するのが一般的です。そのため、GUIと呼ばれるマウスを使った視覚的操作に慣れている人には、扱いづらいともいわれています。
しかし、Ubuntuは一般的なデスクトップパソコン操作を想定したつくりになっており、WindowsやmacOSに慣れた人でも使いやすい点が特徴です。
豊富な派生ディストリビューション
Ubuntuは、派生ディストリビューションが多いことも特徴です。
例えば、クリエイター向けの「Ubuntu Studio」や教育現場での利用に適した「Edubuntu」、Unityのデスクトップ環境が備えられている「Ubuntu Unity」などがあります。
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Ubuntuを使うメリット
Ubuntuは、操作性や汎用性の高さから、多くのユーザーに利用されています。ここからは、Ubuntuを使用するメリットを解説します。
セキュリティ性能が高い
Ubuntuは、無償提供されているものでありながら、セキュリティ性能が高いとされています。デフォルトでファイアウォールが搭載されており、ウイルス感染対策が行き届いています。
また、外部からのアクセスを制限や、定期的なアップデートによる対策も可能です。
定期的なアップデートで常に最新状態
無償提供のOSでありながら、定期的にアップデートがあるのも、Ubuntuを利用するメリットでしょう。Linuxディトリビューションのなかには、開発が止まっているものも存在します。一方、Ubuntuは現在も開発が続いており、常に最新の状態で利用できます。
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Ubuntuを使うデメリット
Ubuntuには、使用メリットがある一方で、デメリットや注意点もあります。あらかじめ理解したうえで使用しましょう。
環境構築が初心者には難しい
一般的に広く普及しているWindowsやmacOSは、ハードウェアにOSがあらかじめインストールされており、購入してすぐに利用できるようになっています。それに対して、Ubuntuは、自分でインストールして環境構築する必要があります。環境構築の作業は、初心者には少し難しく、手間に感じる人もいるでしょう。
非対応のソフトがある
多くの人が利用しているソフトには、WindowsやmacOSでしか使用できず、Ubuntuは非対応のものが少なくありません。例えば、クリエイターの作業に欠かせない、AdobeのPhotoshopやIllustratorなどはUbuntuに対応していません。
また、動画や音声を編集するソフトにも、Ubuntu非対応のものが多くあります。これらの作業を行う場合は、使用ソフトがUbuntuに対応しているかをあらかじめ確認しておきましょう。
起動が重い
ubuntuは、WindowsやmacOSをはじめとしたOSと比較してリソースが大きく、起動や動作が重い傾向にあります。動作を軽くする方法もありますが、それでも他のOSを使用している人には、ubuntuの起動や動作がストレスに感じることもあるでしょう。
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Ubuntuの選び方
これからUbuntuを利用する人は、以下を参考にインストールするUbuntuのバージョンを選んでみてください。
LTS版
LTS版は、Long Term Support(長期サポート)を意味しており、その名の通り長期サポートが提供されているバージョンです。LTS版は、2年ごとにリリースされ、5年間のアップデートとセキュリティメンテナンスのサポートがつきます。はじめて利用する人や業務で利用したい人は、LTS版がおすすめです。
最新版
Ubuntuに搭載されている機能を、最新の状態で利用できるのが最新版です。常に新しいものが利用できるのは大きなメリットといえるでしょう。しかし一方で、新しいものは動作が不安定であったり、不具合が起こったりすることも珍しくありません。そのため、初心者には不向きなバージョンといえるでしょう。
日本語Remix版
日本語Remix版は、Ubuntu Japanese Teamから配布されているバージョンです。そのため、日本語サポートパッケージが収録されており、日本語の説明を見ながら設定できます。日本語環境で利用したい人におすすめです。
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Ubuntuのインストール手順
Ubuntuは、下記の手順でインストールして利用してください。
1. インストーラをダウンロード
まずは、使用したいUbuntuのバージョンを選び、ダウンロードページからインストーラーをダウンロードします。
2. インストーラを起動させ、種類を選択
ダウンロードが完了したら、インストーラーを起動します。起動するとインストールの種類を選択する画面が表示され、デフォルトでは「ディスクを削除してUbuntuをインストール」が選ばれているでしょう。その他の種類にしたい場合は、希望のものを選択してください。
3. キーボードレイアウトを選択
キーボードの言語を選択する画面が表示されたら、希望のものを選択しましょう。なお、日本語Remix版であれば、日本語がデフォルトで選択されています。
4. ユーザー登録
ユーザー名とパスワードを入力し、ユーザーを登録します。日本語Remix版では「あなたの名前」と記載されている箇所がユーザー名にあたります。入力が完了したら「続ける」をクリックし、インストール完了を待ちましょう。
5. ログイン
インストールが完了すると、一度再起動を求められるため、再起動しましょう。再起動したら、ログイン画面にて登録したユーザー名とパスワードでログインすれば、インストール完了です。
オープンソースのOSであるLinuxには、Ubuntuをはじめとするさまざまな「ディストリビューション」があり、用途や好みで使い分けができる特徴があります。またUbuntuは、現在も定期的にアップデートされており、日本語対応版もあることから、初心者でも利用しやすいディストリビューションとして人気を集めています。
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