Excelの魅力をお伝えする「パソコン教室ISA」ライターチームです。
IF関数は、Excel(エクセル)の多種多様な関数のなかでも、とくに使う頻度が高い関数です。Excelで複雑な処理をする際に、役立つ論理関数であるため、知っておいて損はないでしょう。ただし、関数に対して難しい印象を持っている人も少なくありません。
そこで、本記事では、IF関数について概要から使い方などを解説します。IF関数でエラーが出た場合の対処法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
IF関数とは
IF関数を知るためには、その概要や仕組みを知ることが肝心です。ここでは、概要や仕組みを解説します。
IF関数の概要
ExcelのIF関数は、該当する値が期待している結果であるかどうかを比較するための関数です。論理式を用いて比較し、データが数式内で設定した条件を満たしているかどうかをテストできます。また、入力したり算出したりしたデータを、IF関数の条件に従って判定させ、指定した値やテキストとして表示できるのも利点です。
加えて、AND関数やOR関数といった論理関数を組み合わせられることも、大きな特徴といえます。これらの関数を組み合わせることにより、さらに高度な論理的なテストやデータ分析を行うことが可能です。
IF関数の仕組み
IF関数は、入力したり算出したりしたデータを、IF関数が比較して表示します。データに対してIF関数がはじき出した結果が、真か偽かに応じて値を返す仕組みです。IF関数を用いれば、データが指定した条件より大きいのかや小さいのか、一致するのかが判定できます。また、そのデータが、指定した範囲に収まっているかの判定も可能です。
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IF関数の数式(書き方)
ExcelのIF関数には、入力項目が3つあり、数式もこれらから成り立っています。
論理式には、TRUE(はい)かFALSE(いいえ)に分けられる質問を入力しなければなりません。「真の場合」の項目には、TRUE(はい)の場合に表示させる値を入力し、「偽の場合」の項目には、FALSE(いいえ)の場合に表示させる値を入力します。論理式は無数であり、すべてをIF関数の条件に使うことが可能です。
以下のような質問を論理式に用いると考えれば、イメージしやすいでしょう。
- 出身が任意の都道府県であるか
- 名前に任意の文字が含まれているかどうか
- セルが空白であるか
IF関数で数多くの論理式を利用すれば、活用方法も大きく広がります。
主なIF関数の使い方
ExcelのIF関数の使い方は多種多様です。ここでは、そのなかでも使い勝手が良い使用法を解説します。
データの仕分け
IF関数のなかでも役立つ使い方は、膨大なデータの仕分けです。目視では、数千行に及ぶデータから、特定の値を見つけ出すのは相当の労力や時間を要します。IF関数を活用すれば、確認が難しいデータ量でも条件を指定して仕分けることが可能です。大量のデータのなかから、特定の条件でラベルをつけたい場合にも、有効な手段といえます。
真の場合のみ記入
IF関数で使用される用途のなかには、論理式に対して、TRUEの場合のみ文字が自動的に表示され、FALSEの場合は何も表示されない数式が少なくありません。表を見て空白であれば、TRUEではないと判断できますが、空白表示は利便上おすすめできません。
理由は、表示漏れなのか、意図的なのかが分かりにくいことがあげられます。また、意図しないワープが生じる可能性もあります。IF関数では、FALSEの場合に任意の文字を表示させることも可能であるため、利用すれば効率も良くなるでしょう。
条件を3つ以上に分岐
IF関数は、TRUEの場合とFALSEの場合の2つに条件を分けられる関数です。しかし、書き方を工夫すれば、3つ以上の条件分岐が可能となります。IF関数の式のFALSEやTRUEに、IF関数を追加入力することで、条件を3つ以上に分岐することが可能です。
3つ目のFALSEやTRUEにIF関数を入力すれば、4つの区分けができます。ただし、3つ以上に分岐する場合は、FALSEやTRUEに絞ってIF関数を追加しなければなりません。FALSEで分岐しているのに途中でTRUEを分岐させれば、エラー値が表示されるでしょう。
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IF関数におけるAND関数とOR関数
AND関数とOR関数は独立していますが、IF関数と合わせて利用することで、そのポテンシャルをいかんなく発揮できる関数です。また、2つの項目で判断したいときには、IF関数の中にAND関数やOR関数を使用することで判断が可能となります。
IF関数のAND
AND関数のANDは、なおかつという意味です。論理関数として独立した関数であるため、AND関数のみでも用いられることが少なくありません。書き方は、次のようになります。
条件は、最大255個まで入力可能ですが、多くの条件を指定すれば、その全ての条件が成立した場合のみTRUEとなります。なお、IF関数内でAND関数を用いる場合の計算式は次のようになります。
IF関数のなかにAND関数を組み入れることで、複数の項目を判断できるようになります。
IF関数のOR
OR関数のORは、またはという意味です。こちらも論理関数として独立した関数であるため、OR関数のみを用いるケースも少なくありません。OR関数の書き方は、次のようになります。
条件は、AND関数と同じく最大255個まで可能であり、指定した条件に1つでも当てはまればTRUEとなります。IF関数内で用いる場合の計算式は、以下の通りです。
OR関数も、IF関数内で用いれば、複数の項目を判断できるようになります。
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IF関数のエラー値の意味
IF関数を用いると、エラー値が表示される場合があります。ここでは、エラー値について解説します。
セルに「#VALUE!」と表示されるケース
セルにIF関数を入力し、実行したが「#VALUE!」と表示されるケースもあるのではないでしょうか。このエラー値の意味は、入力した数式に問題があるか、参照先のセルに問題があることを示しています。対処法として、数式を確認し、参照先にエラーが生じていないかも確認しましょう。
数式も参照先も正しくて、便宜上でエラーにしている場合は、IFERROR関数を用いることがおすすめです。エラーや調査中、未入力などと表示させられるため、エラー値と区別しやすくなります。
セルが「0」となるケース
セルにIF関数を入力し実行した結果、「0」が表示されるケースもあります。このエラーが発生する原因は、IF関数の式に真の場合の値や偽の場合の値が指定されていないためです。IF関数は、真と偽の値が入力されていなければ「0」と返されます。値を正しく返すための対処法は、表示させる値を入力することです。真と偽の値を入力すれば、エラー値は表示されません。
セルに「#NAME?」と表示されるケース
IF関数を入力したセルに「#NAME?」と表示されるケースもあります。「#NAME?」もエラー値であり、意味は関数のスペルミスです。IF関数は、スペルミスが少ない関数ですが、AND関数やOR関数、IF関数から派生した関数を用いたりすれば、スペルミスをする可能性が高まります。対処法はスペルミスを修正することで、修正後は適正な値が表示されるでしょう。
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【知っておくと便利】IFから派生した関数
IF関数から派生した関数を理解し、活用できるようになればデータ分析などの効率化も可能です。ここでは、IF関数から派生した関数を紹介し、主なものについて特徴と書き方を紹介します。
・IFERROR関数
・SUMIF関数
・SUMIFS関数
・COUNTIF関数
・COUNTIFS関数
・AVERAGEIF関数
上記のなかでも、よく使われる関数として、先に触れた「IFERROR関数」が挙げられます。特徴は、指定した数式の結果を返しますが、エラーが出た場合に、代替文字が表示されます。書き方は次のようになります。
「SUMIF関数」も、IF関数から派生した関数であり、特徴は条件に合うセルの合計を計算できることです。書き方は次のようになります。
「COUNTIF関数」は、1つの条件に一致したセルの数を数える関数です。書き方は次のようになります。
「AVERAGEIF関数」は、1つの条件に合うセルの平均を計算できる点が特徴です。書き方は次のようになります。
IF関数から派生した関数を利用すれば、複雑なデータ分析の効率を上げることも可能です。
Excelの関数は多種多様ですが、なかでもIF関数は、使用する頻度が高い便利な関数として知られています。IF関数は、論理関数の1つであり、同じ論理関数であるAND関数やOR関数などを組み込むことが可能です。関数を組み込むことで、IF関数の可能性を大きく広げられます。
Excelを使いこなすには、IF関数を始め多くの関数を知ることが重要です。短時間で多くの関数を習得したいと考えるなら、独学よりもパソコン教室をおすすめします。ISAパソコン教室では、質の高い講師によるさまざまなパソコン講座を提供しており、Excelに特化した講座の用意も非常に豊富です。
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