昨今は就職やキャリアアップを意識して資格取得を目指す人も増えてきました。さまざまな資格がありますが、今回はMOS資格について解説します。
MOSは、オフィスソフトについての知識やスキルを証明できる資格です。MOSの合格率、難易度、取得のメリットなどについてまとめて解説するため、ぜひ参考にしてください。
MOSとはどのような資格か
MOSとは、オフィスソフトを扱うための知識やスキルを証明する資格です。「Microsoft Office Specialist」の頭文字をとって、MOSと表現されています。
MOSはマイクロソフト社が認定しているため、パソコンの資格の中でも特に人気です。受験している年代は、20歳以下から51歳以上までと幅広く、認定を受けている人も年々増えています。
MOSの合格率
MOSの合格率は正式には発表されておらず、正確な合格率はわかりません。
目安としては、一般レベルの合格率は80％程度、上級レベルの合格率は60％程度といわれています。また、MOSの合格基準点は、毎回変化しています。
合格基準点の目安は、一般的には700点以上です。
MOSの難易度
MOSは、IT系の資格の中で比較的取得しやすいものの、合格するには自分のスキルレベルに合わせて、適切な準備をする必要があります。Excelの試験は難易度が高いといわれており、上級レベルになると難易度はさらに上がります。また、Wordの試験では、各種設定、文字の装飾、表作成、写真や図の挿入といった基礎知識の習得が重要です。
MOSの種類
MOSは、スキルレベルに応じて種類がわかれています。以下で詳しく解説します。
一般レベル
一般レベルでは、主にオフィスソフトの基礎知識に関する問題が出るのが特徴です。試験の合否判定は、アプリケーションごとに行われます。一般レベルでは、Excel、Word、PowerPoint、Outlookの4科目中3科目に合格すると、MOSアソシエイトの認定証が発行される仕組みです。
オフィスソフトを初めて使う人や、一般的な業務に必要なスキルを身につけたい人は、一般レベルの取得を目指しましょう。
上級レベル
上級レベルでは、一般レベルより高度なスキルが必要であり、難易度も高めです。MOSアソシエイトの科目に加えて、上級レベルの2科目を取得できれば、MOS Expertの認定証が発行されます。出題内容の例をあげると、Excelの高度な機能を利用したブックの管理、入力規則、条件付き書式の設定などです。
生産性を上げるために、必要なワンランク上の機能を使いこなすスキルを身につけ、業務を効率化したい人は、上級レベルの取得を目指しましょう。
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MOSを取得するメリット
MOSを取得すると、さまざまなメリットがあります。以下で詳しく解説します。
パソコンスキルの証明
MOSの資格を取得すれば、パソコンスキルの証明になります。自分のスキルレベルは、なかなか客観的に証明できません。そもそもパソコンが使えるかどうかという基準は、人によって異なり、職種によっても求められるレベルはそれぞれです。
しかし、マイクロソフト社が認定しているMOSを取得すると、客観的に自分のパソコンスキルを証明できます。就職や転職の際のアピールポイントにもなるでしょう。
業務・作業効率の向上
日常的にWordやExcelを使用している場合、自己流で操作している人も少なくありません。自己流でもスムーズに対応できているなら問題ないものの、場合によっては無駄のある操作により、作業効率が著しく低下しているケースもあります。
MOSは実技に特化しているため、パソコンスキルの基礎の見直しになります。資格取得を目指してスキルを体系的に学習すれば、作業時間の短縮や業務効率化を期待できるでしょう。
試験対策を通じたスキルアップ
MOSを取得するための勉強で身につくスキルの水準は、一般的なスキルより高めです。試験対策として学習すれば、知らなかったオフィスソフトの機能や特徴についても把握できます。オフィスソフトに関する知識やスキルを網羅できるため、より自信をもって操作できるようになるでしょう。
ITリテラシーが高まる
ITリテラシーとは、IT（情報通信技術）を使いこなすうえで必要となる、情報の扱いに関する知識や操作能力などのことです。ITリテラシーが低い場合、業務効率の低下やIT化の遅滞といった問題が生じる原因になります。
MOS試験は、実際の業務を意識した出題が多いため、学習を通じて自然に実用的なスキルを身につけられます。資格を取得する頃には、ITリテラシーが大幅に高まっている可能性が高いでしょう。
国際資格
MOSは、マイクロソフト社が公式に認定している国際資格です。日本だけでなく世界各地で試験が実施されており、世界中で評価されている資格となっています。そのため、将来海外で働きたい人や世界で、通用する資格を取得したいと考えている人にもおすすめです。
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MOSの勉強方法
MOSの勉強方法はさまざまです。以下で詳しく解説します。
独学
独学でも正しく勉強すると、MOSの取得は十分可能です。独学なら、テキスト代以外の費用はかかりません。一度の受験で合格できれば、高いコストパフォーマンスを期待できます。ただし、独学で試験に合格するには、自己管理が重要です。自分で学習のスケジュールを立てられない人や、スケジュール通りに勉強できない人には、独学は向いていません。
通信講座
独学では不安という人は、通信講座も検討しましょう。通信講座に申し込むと教材が届き、テキストに沿って自分で学習を進めていきます。独学とは異なり、疑問があれば質問が可能です。そのため、高い学習効率を期待できます。ただし、自宅にパソコンがなければ受講できません。パソコンの設定やオフィスのインストールなども、自分で行う必要があります。
パソコン教室
もともとパソコンに触れてこなかった人は、パソコン教室がおすすめです。入学時にカウンセリングがあり、個別に学習カリキュラムを作成してもらえます。授業料や入会金といった経済的な負担はありますが、徹底的なサポートを受けることが可能です。ただし、受講の日時は決まっているため、スケジュールの調整が必要となります。
MOSと同時に取得しておきたい資格
MOSとともに、取得を目指すと役立つ資格もあります。以下で詳しく解説します。
VBAエキスパート
VBAエキスパートは、Excel、Accessのマクロ、VBA（Visual Basic for Applications）のスキルを証明するための資格です。資格取得のために勉強すると、作業の自動化や大量データの一括処理といった、より高度な業務に必要な実践的なスキルを身につけられます。合格した人には、国際的な技術標準規格に準拠したデジタル証明・認証のオープンバッジも付与されます。
Microsoft認定資格
Microsoft認定資格は、データエンジニアやデータサイエンティストなどの技術職向けの資格です。製品別、役割（ロール）別、レベル別などさまざまな種類があり、自分にとって必要な知識やスキルを証明するために役立ちます。
Microsoft認定資格を取得するには、所定の単一または複数の試験への合格が必要です。自分が取得したい資格では何に合格する必要があるか、よく確認しましょう。
MOSを取得できれば、オフィスソフトに関するスキルの証明になります。マイクロソフト社が認定する公式の資格であり、世界中で認知されています。自分のスキルを売り込む際に役立つ可能性が高いため、自分のレベルに合わせて取得を目指しましょう。
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